「令和５年版　労働経済の分析」（労働経済白書）全体版動画

厚生労働省 / Ministry of Health, Labour and Welfare

30 Nov 202324:36

Summary

TLDR労働経済白書は、日本の労働経済状況を分析し、国民に伝える政府文書です。今年は賃上げをテーマに、1996年以降の賃上げの伸び悩みとその背景を明らかに。賃上げが経済に与える好影響、特にパートタイム労働者への影響も分析。2022年の雇用状況を失業率、人手不足感、賃金から振り返り、日本の賃金と他の国との比較も行う。賃上げが経済全体に与えるマクロ的影響も示し、賃上げを促進する企業の取り組みや政策の効果も紹介しています。

Takeaways

📈 労働経済白書は、日本の労働経済状況を分析し、国民に伝えるための政府文書で、毎年発行されています。
🎯 今年の白書は「持続的な賃上げに向けて」というテーマで、1996年以降の日本の賃金伸び悩みとその影響を分析しています。
📊 2022年の雇用状況を振り返り、失業率、人手不足感、賃金という3つの視点から分析しています。
📉 失業率は経済状況に応じて変動し、リーマンショック後に上昇した後、徐々に低下傾向にあります。
👥 人手不足感は、新型コロナウイルスの影響で一時緩和された後、再び強まっており、特に宿泊飲食サービス業がその影響を受けています。
💰 名目賃金は2022年で2%増加し、新型コロナ前を上回りましたが、物価の影響で実質賃金は1%減少しています。
🚀 2022年の出来事として、女性の正規雇用が増加し、転職者も3年ぶりに増加したことが挙げられます。
🌏 日本の賃金と他の国との比較では、1996年頃は先進国とほぼ同じ水準だったが、2019年には他の国と比べて日本の時給が低くなっていることがわかります。
📊 賃金の伸び悩みは、労働生産性と賃金の相関が弱く、労働分配率が低下していること、年間労働時間が減少していることなどが背景にあります。
💡 賃上げが企業や労働者へのミクロ効果として、応募者増加や離職率低下、企業イメージ向上などの好影響があります。
🌟 賃上げが経済全体に及ぼすマクロ効果として、家計所得増加による消費拡大や経済成長への貢献が期待されます。

Q & A

労働経済白書とはどのような文書ですか？
-労働経済白書は、昭和24年に公表された戦後労働経済の分析を通じて、日本の労働経済の状況を国民に伝えるため、ほぼ毎年発行されている政府文書です。
今年の労働経済白書のテーマは何ですか？
-今年の労働経済白書のテーマは「賃上げ」です。持続的な賃上げに向けての取り組みを分析し、日本の賃金が伸び悩んだ理由や賃上げが経済に与える影響などを詳しく見ています。
失業率とはどのような指標ですか？
-失業率は、働ける人のうち仕事を探している人の割合を意味する指標です。景気が悪化すると仕事を失う人が増えると共に、失業率が上昇する傾向があります。
2022年の日本の失業率はどのような傾向でしたか？
-2022年には経済社会活動が活発化した影響で、失業率は低下傾向でした。ただし、感染拡大前の2019年の水準までは回復していませんでした。
人手不足感のDIとは何を表していますか？
-人手不足感のDIは、企業の人手不足を示す指標です。ゼロを上回ると人手が過剰な企業が多く、ゼロを下回ると人手不足している企業が多いことを意味します。
2022年の日本の賃金状況はどうでしたか？
-2022年の日本の名目賃金は2%増加しましたが、物価の上昇影響で実質賃金は1%減少していました。
日本の賃金と他のOECD諸国と比較するとどのような状況ですか？
-日本の時給は1996年頃は他の先進国とほぼ同じ水準でしたが、2019年には世界的に給与が高くなっている一方で、日本の時給はあまり伸びておらず、平均線を下回っていました。
賃上げが企業や労働者への影響とはどのようなものでしょうか？
-賃上げは企業には応募者の増加や離職率の低下、企業イメージの向上などのマイクロの効果があります。労働者にとってはやる気が上がるなどの効果があります。
賃上げが日本経済全体に及ぼすマクロの効果とは何ですか？
-賃上げが日本経済全体に及ぼすマクロの効果としては、家計所得の増加が消費を通じて経済成長につながり、雇用や生産消費が生まれるという高循環がもたらされる可能性があります。
企業が賃上げを行うためにはどのようなことが必要ですか？
-企業が賃上げを行うためには、まず価格転嫁を通じて利益を確保できるようにすることが大切です。また、正社員の昇進の遅れや非正規雇用労働者の正規雇用への転換などにも注目する必要があります。
最低賃金が引き上げられた場合、パートタイム労働者への影響はどのようになりますか？
-最低賃金が引き上げられた場合、最低賃金に近いパートタイム労働者の割合が増え、その近くの層の賃金も一定額押し上がる可能性があります。
労働経済白書ではどのような政策の分析も行われていますか？
-労働経済白書では、最低賃金の効果や同一労働同一賃金の効果、雇用者報酬の増加などの政策の分析も行われています。